- 更新日:/
- 公開日:2020.01.17
何も信用できずに苦しんでいるあなたに…タイプ別で見る人間不信の克服法
あなたは「もう誰も信じられない…」といったような人間不信に苦しんではいませんか?
他人にひとたび裏切られると、そのショックから人間不信に陥りやすいものです。
また、いったん人間不信になってしまうと、克服するのはなかなか難しいものがありますよね。
特に、親しくしていた人からの裏切りで受けた心の傷や幼少期のトラウマなどは、そう簡単に癒えるものではありません。
人間不信に思い当たる節がある人は、仕事の人間関係や恋愛などにおいて、とても辛い思いをしてこられたことでしょう。
今回は、人間不信の人に見受けられやすい特徴を紐解き、その原因別で対処法を解説していきます。
人間不信の人によくある特徴
人間不信に陥ってしまうきっかけは人それぞれです。
そこで、人間不信に陥りやすい人の特徴を6つのタイプに分類して見ていきしょう。
人間不信で悩んでいる人は、自分の心と向き合いながら客観的に分析してみてくださいね。
1:「信用」することに対して恐怖や不安を感じる
一度心を許した人に裏切られ、「信用」を崩された喪失感が人間不信につながってしまうこともあります。
特に、人間関係において「信用」を最重要視している方にとっては、人を信じることに過度な恐怖感や不安感を抱いてしまいがちです。
そうして、自分を守るために「もう二度とこんな辛い思いをしたくないから…」と心を閉ざすことで、人間不信に陥ってしまうことが多いのではないでしょうか。
人間関係を「深く・狭く」築いていく人にこのタイプが多いように思われます。
「信用」に対してのハードルが高いため、その分裏切られた時のショックも大きくなってしまうのだと考えられます。
2:他人からの褒め言葉やポジティブな言葉を疑ってしまう
後ほど詳しくお伝えしますが、自己肯定感が低い人は人間不信に陥りやすい傾向にあります。
他人からの褒め言葉を素直に受け止められずに、ことごとく裏目に出てしまうといった経験はありませんか?
ただでさえ人間不信なうえに、自分の存在意義を肯定できていないままだと、他人からの好意的な言葉すらも疑ってかかるようになってしまい、一人で心を消耗することが多いのです。
何を信用していいかわからずにがんじがらめになってしまっている人は、まず、日常的に自分を褒めてあげることから始めてみましょう。
そうして自己肯定感を高めることで、他人にプラスの言葉をかけられたときにも怯えることなく、素直に受け止められるようになりますよ。
3:「裏で何か言われているのではないか」と不安になる
このタイプは、他人の裏表の顔を知ったことで、人間不信になってしまったという人が多い印象です。
このような人は、他人の本音と建前を上手く見分けられずに混乱してしまい、次第に人間に対して不信感を覚抱いてしまうといった傾向にあります。
例えば、普段から人の悪口ばかり聞いているとそのマイナスな言動に引っ張られて、だんだん「自分もこんな風に言われているのではないか」と考えてしまうこともありますよね。
他人の言動や表情の裏に潜む二面性を汲み取っていてもきりがないですし、ただ疲れるだけになってしまうのです。
こんな疑心暗鬼な人間不信に陥ってしまった時は「他人にどう思われたっていい。自分がどう思うかだ」という風に割り切る心を持てると、格段にコミュニケーションを図るのが楽になりますよ。
4:「裏切られてしまう」と常に考えてしまう
人間関係に疲れ、普段から他人と距離を置いて一人でいることを選んでしまいがちなのも、人間不信に陥りやすい人の特徴といえるでしょう。
このタイプの人は、自分の心を守るために常に予防線を張っているのが特徴です。
何度も信じて裏切られて…を繰り返していると、心が疲れ切ってしまいます。
そして、裏切られた時のショックを軽減するためにも、あらかじめ疑ってかかることを選んでしまうのです。
心から信頼できる存在が見つかれば、予防線を張って心の防御力を高める必要もなくなるのですが…人間不信の人にとってはハードルがかなり高くなってしまいますよね。
そこで、信頼できる人間関係を築いていくためにも、恐れずに他人との心の距離を縮めていくことから始めてみるのがおすすめです。
5:自分の感情や意見を他人に表現できない
感情表現が苦手な人も人間不信になりやすいといえます。
このタイプは、相手の思うようにリアクションできなかったり、返答に困ったりした時にどう思われるかが不安に感じてしまうといったことがあり、上手く自己主張ができないのも特徴です。
否定されるのが怖くて、本来の自分をさらけ出せずにいる…といったことはありませんか?
そうしているうちに、上辺だけの人間関係に疲れてしまい他人との距離を保つようになってしまいます。
特に幼い頃から否定ばかりされてきたという人は、自己表現の方法がわからないということもありますよね。
そんな時は、紙に気持ちを書き出すのがおすすめです。
一度自分の気持ちに正直になることで、自らの意志を尊重してあげるのです。
きっとあなたの想いを受け入れてくれる人はいますから、諦めるのはまだ早いですよ。
6:罪悪感を抱きやすく自己肯定感が低い
他人に対しての依存度が高く、認められたい一心で対人関係に深く入り浸ってしまう人ほど、人間不信になりやすい傾向にあるといえます。
特に、周囲からの期待を背負って生きてきたという人は、他人からの評価がそのまま自己評価につながっているきらいがあり、他人への依存性がより強い印象です。
このタイプは自分に厳しく、何よりも他人のことを優先して考えてしまうといった特徴があります。
例えば、ほんの少しの失敗でも罪悪感に苛まれたり、自責の念に耐えきれなくなったりしてしまうことで心労が重なり、他人を信用することを辞めてしまうのではないでしょうか。
自己肯定感を高めるためにも、自分の心を大切に扱ってあげましょう。
自分の気持ちに対して素直に向き合うことができれば、他人への依存もおのずと軽くなるはずです。
人間不信が深くなって心が壊れてしまわないように、何よりも自分を尊重してあげてくださいね。
原因別|人間不信を改善させるポイント
さて、人間不信の人の特徴をお伝えしてきましたが、心にくすぶっている不信感に整理がついてきましたでしょうか。
続いては、下記のチャートを用いてあなたの人間不信の原因を探ってみましょう。
そして、A~Dの原因別に人間不信を克服するための対処法をご紹介していきます。
Aに当てはまった人の改善ポイント
上記のチャートでAに当てはまった人は、人格形成の段階から人間不信の種を蒔かれてしまっている人です。
特に、幼少期に愛情に触れることができなかったという人は、大人になっても他人に強く依存してしまう傾向にあります。
そして、他人への依存度が高いほど、裏切られた際のショックも大きくなるものです。
同様に人間不信も根強く残ってしまっているので、粘り強いマインドケアが必要になってきます。
一見、一人でいることの方が楽に思えてしまいますが、その孤独感は心や体にも悪影響を及ぼします。
まずは、勇気を出して他人との関わりや接点を持つところから始めてみましょう。
他人との関わりやつながりの中で見えてくるものもたくさんありますよ。
そして、自分の辛い過去を受け入れてくれる人が見つかっても、その理解を強要してしまわないようにしましょう。
共感・理解できるポイントは人それぞれで、あくまでも他人は他人なのです。
あなたのすべてを経験したことのない人に共感や理解を求めても、望んでいるような答えは返ってきません。
また、凄惨な身の上話というのは、聞く方にとっても気を遣うデリケートな話題です。
友人に相談するのはもちろん大切なことなのですが、どんなに仲良くなったからといっても、大切な存在を自分のはけ口にしてしまわないように注意してくださいね。
自分と他人との境界線はしっかり持つようにして、お互いを尊重し合える人間関係を目指していきましょう。
Bに当てはまった人の改善ポイント
Bに当てはまった人は、自尊心を深く傷つけられたせいで疑り深くなってしまい、人間不信に苦しんでいるタイプです。
親しかった人に裏切られたり、心と体を強く傷つけられたショックから心を固く閉ざしてしまったりしていませんか?
そういった過去のトラウマから他人を信じるのが怖くなり、人間不信に陥ってしまっているのです。
このタイプの人が人間不信を克服するには、自己肯定感を育んであげることが重要になってきます。
まずは、自分に自信を持つことで対等な対人関係を築けるようにしてみましょう。
ここでポイントになるのが、自分の好きな人や「仲良くしたい」と思えた人を大切にすることです。
そういったかけがえのない存在が、あなたの人生を豊かで活力あるものへと変えてくれるのです。
自分に自信がないからといっていつでも卑下しているのは、対等な関係を望む相手にとっても悲しいことではないでしょうか。
また、「本当に私なんかと一緒にいて楽しいのだろうか…」なんて思ってしまい、つい相手を試してしまいがちですが、これも対等な関係を構築するのに適切とはいえませんよね。
信頼関係に不安を感じたときは、そんな風に回り道せず、相手を信じて本音でぶつかってみましょう。
そして、過去にとらわれず前を向くこと、そして今の相手を信じて向き合うことが重要です。
相手に真摯に向き合うその姿勢は、自分にもきちんと返ってきますから、安心してくださいね。
Cに当てはまった人の改善ポイント
Cに当てはまった人は、人間そのものに対する期待度が非常に高い傾向があり、周囲の環境によって人間不信を引き起こしてしまったと考えられます。
とりわけ、清廉で素直で真面目な人ほど、他人のネガティブな感情に感化されやすいものです。
そんな人が人間不信を克服するためには、付き合う人の選び方を見直してみましょう。
自分にとって悪い影響を与えてくる、信用できないような人からは距離を置くのが得策です。
そして、人間の汚い側面に対峙したときはそっくりそのまま吸収せずに、反面教師にしてしまうのがよいでしょう。
自分も他人にとって悪影響な存在になっていないか鑑みるのも、良好な人間関係を築いていく上で大事なポイントです。
人間の闇を知り、「結局は他人だ」と割り切って過度な期待は抱かないことが、人間不信を克服するための第一歩だといえますね。
Dに当てはまった人の改善ポイント
Dに当てはまった人は、ただ漠然とした他人への不信感に苦しめられていませんか?
そんな時は、まず、人間不信の具体的な原因を洗いざらい探してみることから始めてみましょう。
例えば、対人関係において他人の目線ばかり気にしすぎてしまうことで、知らず知らずのうちに人間不信に陥っていたという可能性もありそうですよね。
こういった時は、自分を貫く意志が人間不信から脱却する鍵になってきます。
また、恋愛が原因で人間不信になってしまったという人も少なくないのではないでしょうか。
自分が人間不信で苦しんでいる心情をパートナーに正直に話してみることで、何か変わるきっかけが掴めるかもしれません。
このように、自分を取り巻く環境を見つめ直すことは、人間不信を克服するにあたって非常に大切なステップです。
そして、自分という存在を尊重してくれるような人間関係の礎さえ築いておけば、ちょっとやそっとの不信感くらいでは崩れてしまうこともありません。
人間不信でしんどくなってしまった時は、自分という存在を大切に扱える環境を作ってみてくださいね。
友人・子どもが人間不信になってしまった場合の対処法
身近な存在が人間不信で苦しんでいる時は、どうすればいいか悩んでしまいますよね。
ここでは、そんな大切な人が人間不信になってしまった時に支えてあげてほしいポイントをお伝えします。
話をしっかり聴いて安易なアドバイスはしない
人間不信に苦しめられている人にとっては話を聞いてもらえるだけでも、気持ちが軽くなります。
ただし、心の問題は本人以外にどうすることもできないものなので、負担になるような安易なアドバイスは避け、温かく見守ってあげてください。
専門家にどう対応すべきか相談する
一度閉ざしてしまった人間不信の心は、そう簡単にこじ開けられるものではありません。
人間不信からうつ病などの精神疾患につながってしまうケースもあるので、カウンセリングや医療機関などで早めに相談するのがベストです。
手のネガティブに感化されないように気を付ける
人間不信の苦しみを受け止めてあげるのはとっても大切なのですが、そのネガティブな感情に共感しすぎると共倒れになってしまいかねません。
話を聞く際には、感情移入しすぎないように注意が必要です。
まとめ
自分や大切な人が人間関係で苦しんでしまった時は、一人でどうにかしようと考えずに専門家に相談してみるのが一番です。
まずは、自分の心を大切にしてあげることから始めてみてくださいね。
今は苦しくても、信頼のおけるかけがえのない存在がきっと見つかりますから、大丈夫ですよ。
参考文献 |